コミュニケーション能力とは?鍛えるべき6つのスキルや高い人の特徴

コミュニケーション能力の鍛え方

「コミュニケーション能力が高い人がうらやましい」

そう思ったことはありませんか?

  • 会議で自分の意見をはっきり主張して、活発に議論ができる人
  • 言いたいことをシンプルにわかりやすく伝えられる人
  • 誰にでも気軽に声をかけて、周囲の人といい関係を築ける人

こんな人がうらやましい、私もあの人みたいにコミュニケーション上手になりたい!

そう思っているあなたは、ぜひ本記事を読んでください。

本記事では、

コミュニケーション能力とは何か
コミュニケーション能力が高い人の特徴
あなたのコミュニケーション能力の測り方
コミュニケーション能力の具体的な鍛え方
コミュニケーション能力を鍛えるメリット

について解説します。

目次

コミュニケーション能力とは

コミュニケーション能力とは、単一の能力ではなく、次の6つのスキルで構成されている総合的な能力です。

コミュニケーション能力の体系図(ENDCOREモデル)
コミュニケーション能力の構成(ENDCOREモデル)

※図は、コミュニケーション能力を構成する6スキルを体系的に表したものです。
 立命館大学の藤本教授がコミュニケーション能力を体系化したモデル(ENDCOREモデル)に基づいています。

出典:コミュニケーション・スキルに関する諸因子の階層構造への統合の試み(藤本 学, 大坊 郁夫)

図で示している通り、これら6つのスキルはその性質によって次の3系統に分類されます。

  • 管理系(対人関係を管理する力):自分自身や周囲の人間関係をコントロールし、良好な関係を築く力
  • 表出系(表現する力):自分の考えや気持ちを表現する力
  • 反応系(読み解く力):相手の考えや気持ちを読み解く力

さらに、これらのスキルは難易度によって基本スキル対人スキルの2つのレベルに分かれており、対人スキル(図の上にあるスキル)の方が習得難易度が高いスキルとなっています。

コミュニケーション能力と聞くと、「話す力」「聴く力、」「説得力」「雑談力」「表現力」「外交力」など、さまざまな能力が思い浮かぶと思いますが、これらは全てコミュニケーション能力の一部でしかありません。

コミュニケーション能力を体系的に理解して鍛えるには、これらの6つのスキルについて知っておく必要があります。

6つのスキルについて、それぞれ詳しく解説します。

自己統制 (管理系/基本スキル)

自己統制スキルは、自分の感情や行動を上手くコントロールするスキルです。

円滑なコミュニケーションの下支えとなります。

自己統制スキルは、次の4つの要素で構成されています。

欲求抑制自分の衝動や欲求を抑える
感情統制自分の感情をうまくコントロールする
道徳観念善悪の判断に基づいて正しい行動を選択する
期待応答まわりの期待に応じた振る舞いをする
自己統制スキルの要素

表現力 (表出系/基本スキル)

表現力スキルは、自分の考えや気持ちを正確に表現するスキルです。

情報を送信する表出系の基本スキルとなります。

表現力スキルは、次の4つの要素で構成されています。

言語表現自分の考えを言葉でうまく表現する
身体表現自分の気持ちをしぐさでうまく表現する
表情表現自分の気持ちを表情でうまく表現する
情緒表現自分の感情や心理状態を正しく察してもらう
表現力スキルの要素

解読力 (反応系/基本スキル)

解読力スキルは、相手の考えや気持ちを正確に読み取るスキルです。

情報を受信する反応系の基本スキルとなります。

解読力スキルは、次の4つの要素で構成されています。

言語理解相手の考えを発言から正しく読み取る
身体理解相手の気持ちをしぐさから正しく読み取る
表情理解相手の気持ちを表情から正しく読み取る
情緒感受相手の感情や心理状態を敏感に感じ取る
解読力スキルの要素

自己主張 (表出系/対人スキル)

自己主張スキルは、自分の意見や立場を相手に受け入れてもらえるように主張するスキルです。

情報を送信する表出系の対人スキル(応用的なスキル)となります。

自己主張スキルは、次の4つの観点で構成されています。

支配性会話の主導権を握って話を進める
独立性まわりとは関係なく自分の意見や立場を明らかにする
柔軟性納得させるために相手に柔軟に対応して話を進める
論理性自分の主張を論理的に筋道立てて説明する
自己主張スキルの要素

他者受容 (反応系/対人スキル)

他者受容スキルは、相手を尊重して相手の意見や立場を理解するスキルです。

情報を受信する反応系の対人スキル(応用的なスキル)となります。

他者受容スキルは、次の4つの要素で構成されています。

共感性相手の意見や立場に共感する
友好性友好的な態度で相手に接する
譲歩相手の意見をできるかぎり受け入れる
他者尊重相手の意見や立場を尊重する
他者受容スキルの要素

関係調整 (管理系/対人スキル)

関係調整スキルは、周囲の人間関係に働きかけ良好な状態に調整するスキルです。

対人関係を円滑にコントロールするには、次の能力がともに高い必要があります。

  • 自分の意見を躊躇することなく相手に伝える能力(=自己主張)
  • 相手の立場や考えを考慮し尊重する能力(=他社受容)

関係調整スキルは、次の4つの観点で構成されています。

関係重視人間関係を第一に考えて行動する
関係維持人間関係を良好な状態に維持するように心がける
意見対立対処意見の対立による不和に適切に対処する
感情対立対処感情的な対立による不和に適切に対処する
関係調整スキルの要素

コミュニケーション能力が高い人の特徴

コミュニケーション能力 場面

表出系と反応系のスキルがともに高い

コミュニケーション能力が高い人は、表出系と反応系のスキルがともに高いレベルにあります。

日本人は、表現力や自己主張といった表出系のスキルに苦手意識がある人が多いため、自己主張ができる人を「コミュニケーション能力が高い人だ」と見がちです。

書店でコミュニケーション関連の書籍を見ても、「伝える」ことに重点を置いた本が多く並んでいます。

ですが、コミュニケーション能力が本当に高い人は、自分の意見をわかりやすく主張できるだけでなく、相手の立場や意見も尊重した上で、時には譲歩しながら柔軟に対話を進められます。

関係調整のスキルが高い

コミュニケーション能力が高い人の中には、対話が上手なだけでなく集団の関係性を良い方向にコントロールできる人もいます。

例えば、

  • 会議で進行役を務め、みんなの意見を聞きながらうまく議論をまとめられる人
  • いつも周囲の人に「調子どう?」などと話しかけて、話がしやすいような集団のムードを作っている人

などです。

このような人は高い関係調整スキルを持ちあわせています。

関係調整のスキルが高い人が集団に一人いるだけで、その集団のコミュニケーションが円滑になります。

あなたのコミュニケーション能力を測定しよう

グラフ

あなた自身の自己統制スキルや表現力、解読力などのスキルはどの程度なのか。平均と比べて高いのか低いのか。

気になりますよね。

コミュニケーション能力を鍛える上でも、あなたの特徴やスキル適性を客観的に把握しておくことはとても重要です。

自己統制や表現力、解読力など6スキルの観点でコミュニケーション能力を測定できるサービスはなかなかありませんが、コミュトレというコミュニケーションスクールの「無料診断&アドバイス」サービスなら、6スキルの観点であなたコミュニケーションスキルが測定できるようです。

当メディア(びずすきる)がコミュトレ無料診断の利用者に独自に取材した結果でも、「自分のスキル特性を客観的に把握でき、どのように改善すれば良いかがわかった」といった感想が聞かれました。

6スキル24項目を7段階のスコアで評価してくれるので、自分のスキルの特徴や課題を客観的に把握できました。

さらにアドバイザーから、具体的にどのように改善すればいいかを簡単に教えていただけたのでこのアドバイスをもとに会社で実践したところ、上司から「君の言いたい事がよくわかるようになった」と言われて議論できるようになりました。(34才男性)

ビジネスコミュニケーションの基礎診断と、私の診断結果から私のスキルのタイプを教えてくださいました。

私の持っている課題が知れ、私が成長するためにその課題をどう改善すべきかを丁寧に説明してくださいました。(24才男性)

コミュニケーション能力を鍛える準備として、コミュトレで無料診断を受けて、自分のコミュニケーション能力の特徴やスキル適性を客観的に把握しておくことを強くオススメします。

コミュトレ無料診断&アドバイスは、こちらのボタンから。

コミュニケーション能力を鍛える方法

スキルアップ

コミュニケーション能力の6スキルそれぞれの鍛え方を解説します。

コミュニケーションスキルの中にはパーソナル(性格)的な側面がつよいものもありますが、技術やコツを学習することで上達するものも多くあります。

●自己統制スキルを鍛える
●表現力スキルを鍛える
●解読力スキルを鍛える
●自己主張スキルを鍛える
●他者受容スキルを鍛える
●関係調整スキルを鍛える

自己統制スキルを鍛える

円滑なコミュニケーションをはかる上で、自分の感情や行動をコントロールする自己統制スキルは非常に重要です。

周囲の人と良好な関係を築くためには、特に怒りやイライラのようなネガティブな感情をコントロールする必要があります。

怒りやイライラをそのまま周囲にぶつけたり、行動に表したりすることは、周囲の人との円滑なコミュニケーションの大きな妨げになるからです。

そのため、自己統制スキルを鍛えるにはネガティブな感情を上手くコントロールする技術を身につけることが効果的です。

具体的には、アンガーマネージメントやストレスコーピングを学ぶと良いでしょう。

アンガーマネジメント

アンガーマネジメントは、自身の怒りの感情と上手に付き合うための心理テクニックです。

怒りは、喜びや悲しみと同じく人間の自然な感情です。

例えば、非道徳的なことに対して「それはおかしい!」と感じたり、失礼なことを言われて「許せない」と思ったりすることは何もおかしくありません。

ですが、怒りは非常にエネルギーが強い感情のため、とても扱いづらく、怒りの出し方を間違えると周囲との関係を傷つけてしまう恐れがあります。

アンガーマネージメントを学ぶことで、怒りを適切に表現する技術を習得できます。

アンガーマネジメントには「衝動をコントロールする6秒ルール」があります。

これは、「長くて6秒」と言われている怒りのピークの時間を意識的にやりすごすことで、怒りにまかせた衝動的な行動を取ってしまうことを防ぐ、というものです。

6秒間を意識的にやり過ごすには、頭の中で6から0まで数えたり、怒りの点数付け(絶対に許せない怒りが10点だとしたら今の怒りは何点か)をしたりする方法が効果的です。

アンガーマネジメントの詳細や実践テクニックは、次の記事でも詳しく解説しています。

ストレス・コーピング

ストレスコーピングとは、ストレスへの対処行動のことです。

ストレスに対処せずにため込んでしまうと、不適切なコミュニケーションを取ってしまう原因になります。

例えば、イライラして周囲の人に当たってしまったり、逆に周囲の人からの呼びかけを無視してしまったりといった行動です。

そこで、ストレスがたまってしまう前に適切に対処することが重要です。

具体的なストレスコーピングの方法はさまざまですが、ゆっくりと呼吸しながら気持ちを整える瞑想や、意識的に筋肉の緊張と弛緩を繰り返す漸進性筋弛緩法などがあります。

他にも、ウォーキングや水泳といった適度な運動や、精油の芳香を用いてリラクゼーションするアロマテラピーなども有効です。

表現力スキルを鍛える

表現力スキルを鍛えるには、語彙を増やしたり、言葉以外で情報を伝える非言語コミュニケーションを学んだりすることが有効です。

語彙を増やす

言葉で自分の考えや気持ちを正確に伝えるには、適切な言葉選びが重要です。

使う言葉を間違えたり曖昧な表現をしたりしてしまうと、自分の持つ情報を正確に伝えられません。

例えば、「あのお客さんヤバいです」と言われても、そのお客さんが一体どうしたのか、そのお客さんは良いのか悪いのか、正確に伝わりません。

これは、「ヤバい」という言葉が曖昧であり、伝えた相手によってさまざまな受け取り方ができるためです。

相手に正確に伝わる適切な言葉選びができるようになるには、語彙を増やして、使える言葉のバリエーションを持たせることが必要不可欠です。

語彙を増やすには、読書が有効です。

読む本のジャンルはビジネス書でも小説でも何でも良いですが、わからない言葉に出会ったら必ず意味を調べるようにしましょう。

非言語コミュニケーションを身につける

相手に情報を伝えるには言葉だけでは不十分です。

アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによる実験では、人が相手からの情報を判断する基準として、情報発信者の言葉はわずか7%にすぎないことがわかっています。これをメラビアンの法則と言います。

  • 視覚:55%
  • 聴覚:38%
  • 言語:7%
メラビアンの法則
メラビアンの法則

そのため、自分の考えや気持ちを相手に正確に伝えるには、視覚や聴覚といった非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)のスキルを高めることも必要となります。

非言語コミュニケーションのスキルを高めるポイントは次の4つです。

  • パーソナル・スペースを意識する
  • セルフ・プレゼンテーションを意識する
  • ボディ・ランゲージを意識する
  • パラ・ランゲージを意識する

詳細は次の記事で解説しています。こちらも参照ください。

解読力スキルを鍛える

解読力を鍛えるには、相手の言葉を正確に理解したり、相手のしぐさや表情から相手の気持ちを正確に読み取ったりする訓練が必要です。

相手の言葉を正確に理解するには、語彙を増やす、わからない言葉をそのままにせず聞き返す、といったことが重要です。

また、相手のしぐさや表情から相手の気持ちを読み取るには、行動心理学を学ぶことが効果的です。

語彙を増やす

語彙を増やすことは表現力スキルを鍛えるのに有効だと紹介しましたが、相手の言葉を正確に理解するためにも有効です。

わからない言葉は聞き返して理解する

上司や同僚と話をしていて、「あれ?今の言葉、ちょっと理解できなかったな」と思ったことはありませんか?

こういった疑問をそのままにしておくと、相手の言わんとすることを正確に理解できず、誤解してしまう恐れがあります。

相手の言葉が理解できなかったときは、「すみません、今のお話に私の理解が追いつけなかったので、もう一度わかりやすく教えてもらっても良いでしょうか」などと正直に話して、わかるように話し直してもらいましょう。

行動心理学を学ぶ

しぐさや表情から相手の気持ちを読み取るには行動心理学の基本を学ぶのが有効です。

行動心理学とは、人間の行動やしぐさから相手の心理を分析するテクニックです。

簡単な例として次のような物があります。

  • 腕組みをしている人は考え事に集中している
  • 髪の毛をよく触っている人は、退屈している。もしくは緊張している
  • 貧乏揺すりをしている人は、苛立っている

このように、しぐさや行動から相手の心理を読み取ることで、相手の考えや気持ちをより正確に理解できるようになります。

自己主張スキルを鍛える

自己主張を鍛えるには、アサーションやロジカルシンキングの技術を学ぶのが有効です。

アサーション

アサーションとは、相手を尊重しつつ自分の意見を主張するテクニックです。

アサーションの技術を学ぶことで自己主張スキルが高まります。

アサーションのテクニックの1つに、DESC法という自己主張のフレームワークがあります。

D→E→S→Cの順に相手に伝えることで、相手の立場や考えを尊重しつつ自分の提案を伝えることができます。

DDescribe(描写する)周囲の状況や相手の言動などの事実を客観的に描写するDescribe(描写する)周囲の状況や相手の言動などの事実を客観的に描写する
EExpress、Explain(表現する、説明する)状況・ことがら・相手の言動に対する自分の主観的な「気持ち」を伝える
SSuggest、Specify(提案する)相手に望む具体的・現実的な行動を明確にして、提案する
CConsequence、Choose
(肯定的な成り行きを示す・選択肢を考える)
肯定的な成り行きを示唆する。相手の意見や言い分も聞く。選択肢を用意する
DESC法
アサーションテクニック「DESC法」

アサーションには、DESC法の他にもさまざまなテクニックや、自己主張が苦手な人が自信をもって自分の意見を言えるようになれる考え方の教えがたくさんあります。

アサーションについては、次の記事で詳細に解説しています。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングとは、筋道を立てて考える思考の技術です。

自分の意見を主張するときにも、筋道を立てて伝えることで、相手の理解・納得を得られやすくなります。

ロジカルシンキングの具体的な思考法や手法は、次の記事で詳細に解説しています。

他者受容スキルを鍛える

他者受容を鍛えるには、3つの「きく」の使い分けや、アクティブリスニングを習得すると良いでしょう。

3つの「きく」の使い分け

3つの「きく」とは、「訊く」「聞く」「聴く」です。

コミュニケーションの基本は、まず相手の話を「きく」ことです。

せっかくコミュニケーションして相手と共通理解に立とうとしても、上手な「きき方」ができなければかえって人間関係にマイナスになってしまいます。

上手な「きき方」とは、「訊く」「聞く」「聴く」の3つの「きく」を上手に使い分けることです。

「訊く」(ask)訊くとは、尋ねたり質問したりすることを主とした「きき方」です。
問題解決や業務遂行場面での事実確認、状況把握に効果的です。
訊かれる側は受け身になりやすく、取り調べのような心理的圧迫を感じる場合もあります。
「聞く」(hear)聞くとは、耳に入る音を拾うような「きき方」です。
聞き手に都合の良いことだけを聞き取ったり、相手の言葉に答える(もしくは反論する)ために情報を収集したりするスタイルとなります。
自分に必要な情報を効率良く得るのに有効です。
ですが、相手が本当に言いたいこと、伝えたいことを十分に理解できない可能性もあります。
「聴く」(listen)
心を込めて熱心に相手の話を聞く「きき方」です。
話し手が言おうとしていることを、言おうとしているとおりに受け止められます。
そのため、話し手は「自分の話を本当に聴いてもらえた、理解してもらえた」と感じ、高い満足感や安心感を得られます。
3つの「きき方」

次に紹介するアクティブリスニングは「聴く」ためのテクニックです。

アクティブリスニング(積極的傾聴)

アクティブリスニングは、積極的に相手の話を傾聴する手法です。

主体的に相手の話を聞くことで、相手の気持ちや本当に伝えたいことを受け止められます。

また、聞き手の熱心さが話し手にも伝わるため、「自分の話を真剣に聴いてもらえた」という安心感を与えられ、聞き手と話し手の関係が深まります。

アクティブリスニングのポイントは次の5つです。

うなずき大きく深くうなずくことで、「熱心に聞いている」ことが話し手に伝わります。
相づちを打つ相づちを打つことで、話し手は自分の話が理解してもらえている、共感されていると感じます。
・基本:「はい」「ええ」「そうですね」「私もそう思います」
・驚きを示す:「ほんとうですか?」「それは知りませんでした」「驚きました」
・関心を示す:「すごいですね」「さすがですね」「すばらしいですね」「すてきですね」
相手を見る傾聴するときは、体の向きを相手に向けて相手を見ましょう。
目は口ほどに物を言うと言いますが、まなざしの強さで聴く熱意や意欲が話し手に伝わります。
質問するわからなかった点やもっと深く聴きたい点を質問しましょう。
質問は、話し手と聞き手の共通理解を深めるだけでなく、話し手の考えを深める効果もあります。
メモをとるメモは、話を記録に残し後日思い出すのに役立ちます。
また、メモを取るという行動そのものが、話し手に対して「あなたの話を大切な話として受け止めました」というメッセージを伝える効果もあります。
アクティブリスニング(積極的傾聴)の5つのポイント

アクティブリスニングの具体的なやり方や実践テクニックは、次の記事で詳細に解説しています。

関係調整スキルを鍛える

関係調整スキルを鍛えるには、ファシリテーションを学ぶことが有効です。

ファシリテーションとは、人と人(もしくは集団)の思考を活性化し、建設的な議論を促す技術です。

ファシリテーションと聞くと会議運営の手法というイメージが強いですが、ファシリテーション技術の活躍の場は会議に限りません。

1対1での対話の場面や、チームワークを引き出したい場面など、人と人との相互作用を生み出して総合力を高めたい全てのシーンで、ファシリテーション技術が役に立ちます。

ファシリテーション技術の基本的なポイントは次の2点です。

  • ゴールを決める
  • 議論のプロセスをデザインする

・ゴールを決める

人と人との議論を促す際に重要なことは、あらかじめゴールを明確にすることです。

ゴールは「目的」と「成果物」を分けて決めます。

  • 目的:その議論で何を決めたいのか
  • 成果物:いつまでに誰が何をやるかといったアクションリスト、やる/やらないの判断結果など

・議論のプロセスをデザインする

ゴールを決めたら、次に議論のプロセスをデザインします。

議論のプロセスで大切なことは、次の2点です。

  • 広くみんなの意見を聞き集める発散の時間を作ること
  • 発言力がある人の鶴の一声で結論が出ないよう十分に配慮すること

発散の時間を飛ばしていきなり結論を出そうとすると、十分にアイデアを集められなかったり、意見を言えなかった人から不満が出たりすることもあります。

また鶴の一声で結論が決まってしまうと、全員の合意形成ができないまま結論だけが先走ってしまい、メンバーのモチベーション低下につながってしまいます。

コミュニケーション能力を鍛えるメリット

メリット

コミュニケーションが柔軟になる

コミュニケーション能力を鍛えることで、しぐさや表情から相手の考えを正確に読み取り、相手の考えに配慮しながら自分の意見を主張できるようになります。

その結果、話しながら相手の反応を見て主張の仕方を柔軟に切り替えるコミュニケーションが可能になります。

例えば、相手が理解できていないと感じたら説明を補足したり、論理的な説明だけでは納得してもらえないと感じたら、感情に訴えるように話の内容を切り替えたりといった具合です。

コミュニケーションが柔軟になることで、より自分の意見を受け入れてもらいやすくなります。

コミュニケーションにおいて選択できる役割が増える

人と人とがコミュニケーションを取る場面では、自然に役割が生まれます。

コミュニケーションにおける役割とは、例えば「聞き役」「説明役」「場を進行する司会役」「質問や突っ込みをしてみんなの理解を深める役」などです。

コミュニケーション能力を鍛えることで、自分が選択できる役割の幅を広げられます。

これまで聞き役に徹してきた人でも、他者受容を鍛えることで「質問役」ができるようになったり、関係調整を鍛えることで「司会役」ができるようになったりと言った具合です。

コミュニケーション能力が高まれば、その場その場に応じて足りない役割を補えるようになります。

まとめ

コミュニケーション能力を鍛えるまとめ

コミュニケーション能力とは何か、コミュニケーション能力が高い人の特徴、コミュニケーション能力の鍛え方を解説してきました。

コミュニケーション能力は次の6スキルで構成されています。

  • 自己統制
  • 表現力
  • 解読力
  • 自己主張
  • 他者受容
  • 関係調整

コミュニケーション能力が高い人は、表出系と反応系がともに高いレベルにあり、関係調整スキルも持ち合わせているのが特徴です。

あなたも、これらのスキルを鍛えることで、コミュニケーション能力を高められます。

コミュニケーション能力の各スキルを鍛えるには、あなたの現在のコミュニケーション能力の特徴や適性を客観的に把握しておくことも重要です。

コミュトレの無料診断&アドバイスなら、あなたのスキル特性を測定でき、どのスキルをどう鍛えれば良いかをあなたに合わせた視点でアドバイスしてもらえます。

  • コミュニケーション能力が低くて悩んでいる
  • あの人のようにコミュニケーション上手になりたいと思っている
  • これからコミュニケーション能力を鍛えたいと考えている

そんなあなたは、ぜひ一度コミュトレの無料診断&アドバイスでコミュニケーション能力を客観的に把握し、改善点を明確にしておきましょう。

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この記事を書いた人

新卒で就職したものの、周りの人より仕事ができなくで絶望する。
それでも、なんとか仕事で成果を出せる人間になろうと努力し勉強。
2回の転職を経て、現在はプライム市場上場企業でプロジェクトリーダーを任されるまでに成長。

そんな私が社会人歴23年で積み上げた知識や経験から学んだ「明日から使える成果に直結するビジネススキル」を発信します。

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